琉球料理にまつわる文化とそのレシピをご紹介いたします。
宮廷料理
行事料理
庶民料理
琉球菓子
ウトゥイムチ(おもてなし)と宮廷料理
日中両国の影響を深く受け発展
1429年から約450年間、沖縄は琉球王国と呼ばれる独立国でした。琉球王国では宮廷行事や儀式、接待などのために華麗な宮廷料理が創り出されました。宮廷料理の発展には、15世紀以降の冊封使等に見られる中国との関係、さらに17世紀以降の薩摩の在番奉行等に見られる日本との関係が大きく影響を及ぼしています。
トゥンダーブン(東道盆)
東道盆は、琉球漆器の代表的な器です。
「東道」とは中国の史書による「東道の主」に由来し、主人となって客の世話をすることを意味するとされています。
形状は四角(五品)、六角(七品)、八角(九品)、円形などがあり、中に盛り込んだ小皿には色や形が美しく、冷めても味の変わらない上質な酒の肴を客の数に合わせた数で盛り込みます。
中に盛りつける代表的なものとして、花イカ、ミヌダル、からし菜入りかまぼこ、グンボーマチ、クティンプラ、ターンムから揚げ、シシかまぼこ、ハンビン(半紅)、裏付きチヌク、昆布巻き、スーチキー、ビラガラマチなどがあります。
1.ターンム(田芋)から揚げ | うす紫の香りよい田芋を煮て皮を剥き、油でカラッと揚げて、砂糖と醤油のつけ汁にくぐらせたもの。 |
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2.クティンプラ(小てんぷら) | 棒状に切った白身魚を芯にして塩味の厚い衣をたっぷりとつけて揚げたてんぷら。 てんつゆ無しでいただきます。 |
3.ミヌダル(豚ロースのごまだれ蒸し) | 豚ロースに黒ごまのたれをつけて蒸したもので、真っ黒に出来上がるためクロジシ(黒肉)とも呼ばれます。見た目のわりにあっさりした味わいです。 |
4.ビラガラマチ(青ねぎ巻き) | 細かく切ったかまぼこと揚げ豆腐を芯にして、青ねぎで巻いて酢みそで和えたもの。 ねぎの香りを楽しむことができます。 |
5.グンボーマチ(ごぼう巻き) | 豚ロースのうす切りで、ごぼうを芯にして巻き、砂糖、しょうゆでゆっくりと柔らかく煮込んだ料理。ごぼうの味が豚肉とよく合う美味しい煮物。 |
6.シシ(肉)かまぼこ | シシとは沖縄方言で肉のこと。魚のすり身に豚の挽肉を混ぜ合わせてつくった変わりかまぼこで沖縄では最上のかまぼことされています。 |
7.花イカ | 身の厚いクブシミ(甲イカ)に、さまざまな切込み細工を入 れて、名のごとく花のように美 しく赤く染めたもの。食べるより眺めて楽しみたいほどです。 |